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ー肋骨と肩甲骨の動き止まってる?ー

2025.6.17 読了目:13分です

✅「肩の内巻きを改善したくて、大胸筋を伸ばしてもすぐ戻ってしまう」
✅「呼吸が浅くて、胸も背中も硬いまま」
✅「首や胸が詰まる感じがする」
✅「肩甲骨周りは動かしてるのに、なんだか変わらない」

このような悩みを抱える方は、年齢や生活スタイルを問わずおられ、

女性の方や、男性の方でもお若い方により多くみられます。


今回は、そんな「肩の内巻きが戻ってしまう理由」を、ある40代女性の施術事例を通してご紹介します。

この方のように、日頃から意識して動かしているのに改善しない場合、「身体の構造的な前提」が変わっていないことが根本にあるかもしれません。

 


🔷姿勢を決めていたのは、“脊柱”だった

まずお身体の状態を確認したところ、次のような特徴がありました。

  • 肋骨や胸郭の動きが小さく、胸椎が丸まりやすい
  • 肩甲骨が前方にスライドし、肋骨の上に乗り上げている
  • 鎖骨と肩甲骨が頚椎に近づきすぎている
  • 上腕骨が身体の前に引き寄せられている
  • 骨盤は後傾、O脚傾向

一見「肩の問題」に見えるこれらの症状は、実は“背骨を引き上げる力”の低下によって引き起こされていました。

本来、脊柱は頭を支え、肋骨と骨盤を繋ぎ、体幹を支えながら動きも携わり、呼吸の土台にもなってくれる存在です。

 
しかし、背中が丸まることでその土台が崩れ、腹部の筋肉が働きづらくなり肋骨が前に落ちてしまうようになります。

 

するとどうなるか。

 

肋骨の肩甲骨が「乗り上げた」ままの位置関係が固定されてしまい、肩甲骨が下がるタイミングがなくなる。

 
この状態が続くことで、大胸筋や上腕二頭筋は縮み続けることとなり、

常時緊張状態が続き、

力の抜ける体勢に戻れる骨格状態ではない

ために

ストレッチしてもすぐに戻らざる負えない

というループが生まれてしまうのです。

 


🔷筋肉の“滑走性”を取り戻す

筋肉は単体で働くのではなく、複数の筋が連動しながら滑らかに動くことで本来の機能を発揮します。


この滑らかさ(滑走性)が失われると、筋肉の動きが制限され、関節の自由度も奪われてしまいます。

今回のケースでは特に、

  • 前鋸筋
  • 外腹斜筋
  • 広背筋
  • 腸肋筋

などの滑走性が低下しており、肩甲骨が肋骨上で動けない状態でした。

 
さらに、前鋸筋の短縮により、肩甲骨を背骨側に引く菱形筋も機能しづらくなっていました。

 


🔷肋と肩甲骨の“再接続”から始まった変化

施術ではまず、肩甲骨の下角(下のとがった部分)とその周囲の肋骨の可動性を取り戻すところからスタート。

 
前鋸筋や広背筋など肋骨部分の動きが出てくると、それに連動して僧帽筋の緊張がゆるみ、肩甲骨が“落ちる”ように動き出しました。

すると自然と、今まで引っ張り続けていた大胸筋や上腕二頭筋も緩みはじめます。

 
肩甲骨が正しいポジションに戻ると、体幹の深層にあるコア筋にも変化が生じはじめました。

 


🔷身体の土台が整ったことで、連動がよみがえる

施術後は、脊柱の引き上げを意識した状態で、呼吸を通じて以下の筋群を再活性化しました。

  • 腹横筋
  • 多裂筋
  • 横隔膜
  • 骨盤底筋

  • 内転筋
  • 内腹斜筋
  • 大臀筋
  • ハムストリング

とくに注目すべきは、

内ももにクッションを挟んだ「内転筋の活性化」によって、

骨盤底筋 → 腹筋群 → 大臀筋

という流れが再び機能しはじめた点です。

 

結果として:

  • 大腿四頭筋の過緊張がゆるみ
  • 膝が外に流れにくくなり
  • 股関節と脊椎で身体を支える感覚が戻り
  • 足裏でもしっかり地面を感じられるように

という連鎖的な変化が生まれました。

 


🔷「何歳でも身体は変わる」を実感

最後に立位で姿勢を確認したところ、
「肩の力が抜けて、首や胸がすごく楽です」

「肩の力が抜けている、てこんな感じなんですね!」
「自然と深く呼吸できる感じがします」
という言葉が。

 

上がっていた鎖骨も下がり、

上腕骨の前方への引き寄せもなくなり、

耳と肩が自然に同じラインに並ぶ姿勢に。

この状態で大胸筋のストレッチを行うと、以前よりも格段に“伸びている実感”があったとのことでした。

 

身体が変わるとは、単に筋肉を緩めることではなく、土台を整えることで本来の動きが戻ること。

 
そしてそれは、

年齢に関係なく、誰の身体にも起こりうる変化なのです。

 


🔷まとめ:肩は“結果”、整えるべきは「土台」

肩の内巻きが気になると、つい肩周りばかりをストレッチしたり、鍛えたりしたくなるものです。

 
でも今回のように、原因が「肋骨や体幹の崩れ」にあるケースは少なくありません。

肩が巻いてしまうのは、あくまで「結果」。

土台を整えたとき、身体は自然とバランスを取り戻します。

 
もし似たような感覚にお悩みの方がいれば、ぜひ一度、「土台」から見直してみてくださいね。

 


🔷セルフケアのすすめ

同様の状態を感じられた方は、今回のケースを参考に以下のようなセルフケアを取り入れてみてください☺️

  • 脊柱の「上への引き上げ」を日常の中で思い出すこと
  • 肩甲骨下角に手を当て、圧をかけながら、肩甲骨と上腕骨が一番遠ざかるように滑らせながら動かす

▼詳しいセルフケアはこちらの動画で紹介しています

🔷180【肩】胸椎丸まりにくい身体にする。肩凝り解消姿勢。

https://youtu.be/DnuwbjrRjGQ

🔷肋と肩甲骨の動き前鋸筋ケア動画

🟠182【筋】特定の筋肉がなかなか緩まない時の緩ませコツ(前鋸筋&菱形筋)

🟠156【肩】前鋸筋/外腹斜筋。脇下のゴリゴリ無くして肩甲骨が下がりやすい身体を作る

🟠155【肩】菱形筋、僧帽筋。肩甲骨すっきりケア

🟠LIVE41:前鋸筋をケアする1時間

https://youtube.com/live/HbX347WW-So

 


🔸肩の内巻きや姿勢のお悩み、ご相談ください

長年の違和感が「クセ」や「年齢のせい」と思われがちな方でも、
身体の仕組みを整えることで自然と変化していくことは多いです。

 

当院では、構造的な理解と感覚の気づきを大切にしながら、
「本来の動きやすさ」を取り戻すお手伝いをしています。

 

ご自身の身体をもっと知りたい方、
丁寧に向き合いたい方、
ご相談だけでも構いません。お気軽にお問い合わせくださいね☺️

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東京都北区赤羽(赤羽駅から徒歩5分)
※プライベート空間のため、住所詳細はご予約後にご案内いたします。

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