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─その背景にあるからだの声とは?身体構造から紐解く─

2025.6.25 読了目安:15分です

こんにちは。
今回は「坐骨神経痛」について、あるお客さまのケースを通して少しご紹介したいと思います。
※ここで扱う痺れは、末梢神経の圧迫による痺れです
 
「坐骨神経痛」という言葉はよく耳にするかもしれませんが、その実態は人によって大きく異なります。
名前がつくと、なんだか“原因も対処法もはっきりしている”ように思えるかもしれませんが、実際はそう単純なものではありません。

それでも、身体に現れた違和感や痛みは、見方を変えることで新しい手立てが見えてくることがあります。
今回は、長時間の運転をきっかけに痛みが現れた方のケースから、「坐骨神経痛」の裏にあるからだのメッセージを一緒に探っていきましょう。

 


🔹筋肉は“動かさない”ことで硬くなる

今回の方は、長時間の渋滞運転によって坐骨神経痛のような症状を感じ始めました。
特に渋滞中は、身体を動かす頻度が極端に減ります。
アクセルやブレーキの微調整すら少なく、同じ姿勢でじっと座っている状態が続きます。

筋肉は、強い刺激を入れなくても「定期的に伸び縮みする」ことで血流や柔軟性が保たれます。
ところが、何も動かさずにいると、筋肉の活動が滞り、血行も悪くなり、老廃物もたまりやすくなってしまうのです。

長時間もたれかかるように骨盤を倒して座り続けてしまった結果、
その周囲を通る神経が圧迫されたのです。

股関節協調と分散から捉える
ネッター解剖学アトラス原書第3版

これが、いわゆる「坐骨神経痛」と言われるしびれとなったのです。

 


🔹注目すべきは、“仙骨を支える力”があるかどうか

神経の通り道には個人差がありますが、仙骨が後ろに倒れた姿勢が続くと、
神経の圧迫が起きやすいのは確かです。

特に、「筋肉を使わず骨で座る姿勢」が続くと、
骨盤や脊椎を支える筋肉(大臀筋や梨状筋など)が働きにくくなり、
神経や組織の癒着を引き起こすことがあります。

繰り返し続けると、ハムストリングも短縮しやすくなります。

痛みを取り除くためには、

①圧迫した筋肉をゆるめ
②押しつぶされた神経を開放する
③圧迫した筋肉と一緒に硬くなった筋肉もゆるませ
④神経が”回復”してくるまで圧迫させない

ことが必要です。
※痺れが生じて1ヶ月以内でしたら②までで十分であることも多いです。

この後に、再び圧迫させない使い方をし続けることで痺れはなくなります。


🔹「運動しているから大丈夫」とは限らない理由

ここで一つ、大事な視点をお伝えしたいのですが、
「普段運動をしているから、筋肉はちゃんと働いている」とは限らないのです。

歩いていても、腹筋や大臀筋をしっかり使って歩いている人は少数派です。
特に仙骨が倒れた姿勢で過ごす時間が長いと、大臀筋はうまく働かなくなっていきます。

そのまま長時間の運転姿勢に突入すると、
筋肉が働かず、神経を骨と座面で挟むような状態が続き、
結果的に痛みや痺れが発生するという流れになります。

 


🔹痛みが現れた時は、「身体からのサイン」

先ほどの①ー④の通り、神経が圧迫されたときの痛みや痺れは、単なる筋肉の硬さよりもややこしいことがあります
一部の筋肉が固まるだけでなく、連鎖的に他の部位も癒着し、
一箇所を整えただけでは解消されないことが多いです。

そのため、「最近ちょっと痺れる気がするな」と思った段階で、
できるだけ早くセルフケアや専門的な対処を始めてください。

 

私自身も、学生の頃は半年以上痺れが続いた経験がありました。
当時は接骨院に通っても改善せず、最終的には自分で身体を観察しながらケアを重ねて乗り越えましたのでセルフケアでもできることはあります😊

↑その時、私は毎日マラソンを始めまして。数ヶ月も続けたところで気づいたら解消していました。長座が原因で痺れが起きていたので、マラソンをはじめたことで腹部と臀筋の支えが強化され、神経圧迫が解消されました。この時22歳ですので、筋肉自体硬くもなっていなかったので単純に筋力強化でなくなりました。今やるとしたらまどろっこしいので^^;、痺れ圧迫部位を緩めつつ、股関節の支えを強化する方法を選択しますね。


🔹まずは“支える筋肉”を目覚めさせることから

しびれを解決するには、下記を試してください。

● 仙骨まわりの筋肉(大臀筋や梨状筋など)の緊張を和らげる
・内ももやハムストリングと共に和らげると整えやすいです。
● 足全体の緊張を和らげる
整える箇所は痺れの位置によります。施術で調整することが多い箇所は、
・内もも・ハムストリング・大腿四頭筋・下腿三頭筋 です。
●腹部や腰背部の緊張を和らげる
● それらの筋肉が日常的に「連動させて」使える状態に整えること
・特に股関節伸展の動きが弱っている可能性が高いです。足裏ー臀部ー腰部・腹部にかけての連動した動きを引き出してください。

 

末梢神経の圧迫によるしびれは圧迫箇所により感じる場所が異なります
下記の場所でしびれを感じる場所が圧迫されている”可能性”のある神経です。

可能性、と書いたのは、その神経走行の硬さを解いても、その場所自体が他から引っ張られて硬さとなっていたら単純にその場所をゆるめれば解決するわけではありません。


ですので、この記事では、この場所にはここをケア、と絞り込まず調整箇所をおおまかに書かせて頂きました。

今後、お客様のケースを例に投稿を重ねていきますのでそちらを参考にしてみてくださいね!

 

症状が今出ていなくても過去に出ていることがあった場合 

症状が出ていないときでも、身体の使い方を見直すことで、
再発予防や痛みの出にくい身体づくりに繋がりますよ☘️

 

🔹よくあるご質問:Q&A

Q1:運動はしているのに、なぜ神経痛になるのですか?
A1:運動をしていても、全身をバランスよく使えているとは限りません。
とくに大臀筋や腹筋や、姿勢を支える深層筋が使えていない場合、
見えないところで硬さや圧迫が生じることがあります。


Q2:症状があるけど、まだ様子を見ようかなと思っています。
A2:お身体の感覚はご自身にしかわかりませんので、最善だと感じられた場合は問題ないと思います😊その際は、週間単位で状態変化を見て、1ヶ月後も状態変化が起きていなければ”自然と良くなる”可能性は少ないとお考え頂き対策を立ててください。


Q3:セルフケアだけで治すことは可能ですか?
A3:軽い症状であれば可能な場合もあり。
セルフケアで限界な場合は、癒着や神経の圧迫が複雑に重なっている場合です。Q2で書いた通り、セルルフケアを行いつつ、変化が見られない、むしろ悪化している気がする場合はご相談ください。


🔹おわりに:この機会を“身体を知るきっかけ”に

私の施術は「整えて終わり」ではありません。
一度整えたうえで、“ご自身で管理できる身体”を共につくっていくことを大切にしています。

痛みや違和感があるときは、決して「悪いこと」ばかりではありません。
今の身体の使い方に“気づくチャンス”でもあります。

今からでも、身体は変えられます。
何歳からでも、その方に合った整え方があります。

もしこの内容を読んで「もしかして自分もそうかも…」と感じた方は、
ぜひ一度、お話を聞かせてくださいね。
無理に進めることはありませんので、
ご自身のペースで、一緒に身体の音に耳を澄ませていきましょう。

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