メール

seitaihanaha@gmail.com

営業時間

水:10:00−12:00/木•金•土:10:00-17:00

──筋肉疲労を軽減し、長時間プレーできる身体へ──

2025.6.26 本文読了目安:15分です

こんにちは😊
今回は、運動時に「腕を繰り返し上げる動き」をどれだけ長く快適に続けられるか?をテーマに、お客様との実際のやりとりをもとにまとめてみました。

 


1. 長く快適に動き続けるには?

まず、よく言われるのは「筋力アップ」「筋持久力の向上」ですね。もちろんこれも重要です。ただ今回はその上で、筋肉が疲れにくい身体の使い方に注目しました。

 

お身体の状態は非常に良く、プレー中も「良い感覚」が得られているとのこと。

ただ、時間が経つとどうしても筋肉が疲れてくる。これをもう少し維持できないか疲労も軽減したい、と動作分析をしながら検討を行いました。

 

私自身も以前は30km近く走ることがあったのですが(今は2−3時間歩く方が好きです😌)、その時に意識するのは

✅「支える・動く」の役割分担を明確にしながら

✅「1つの筋肉を使い続けない」こと

疲れた筋肉の負担を一時的に減らし、他の筋肉にバトンを渡すように使っていくと、結果的に最後まで快適に動き続けられます。

タイムなどを狙っているわけではなかったのであくまで”楽しむ”前提であったので、持続筋力自体は強化していませんでした。だからこそ、この方法が身体を快適にしながら運動を楽しむために必須となっていました。

 

この「筋肉の役割分担」こそが、疲労を遅らせるカギ。

 
目指すのは、一部の筋肉だけに頼らず、“支える”・“動かす”を他の筋肉と協力して行う身体です😊

 


2. 今回検討した“振り上げる動き”と運動連鎖

今回の主な動きは「ラケットを振り上げる」動作。
全く同じ動作でなくても、柄の長い道具を使うスポーツには当てはまることなので参考になるかと🎾

⚠️ お悩み

・振り上げ動作を繰り返すと、肩周りが疲労してくる
・続けていると肩が硬くなり、違和感が出てくる

普段から丁寧にケアされている方なので「対処」は十分

でも、それでも違和感が出るなら、「対策」に目を向けてみる✨

 

 プレー後の対処を最大限行なっている上で”もうちょっと・・”と感じるなら、

“起こらない身体”に整える

ことに変化の可能性がまだまだあります!

 


3. 疲労が加速する原因とは?

これはシンプルに言うと、

「一部の筋肉が頑張りすぎている」状態

主に負担がかかっていたのは三角筋と僧帽筋。

ラケットを後ろに振り上げる動作では、どうしても肩後方上部の筋肉を使います。

でも問題なのは「肩周りの筋肉だけで支えて・動かしている」という点です。

使えば勿論どんな良好な筋肉でも疲労や緊張は起こりますので、問題というわけではありません。今回は決して悪くない、もっと良くするには?の視点で考えた時の対策です😊

▫️ここで大事なのは…

肩だけでなく、全身の力を使って支えられるか?
つまり、「動作の土台づくり」がカギになるんです。

今回の分析で、動作中の支えとなる体幹の安定がやや弱く、肩周りに負担が集中していました。

道具を扱うときは、ボディイメージの変換が起こります。
このボディイメージの変換が上手くいくと、道具を使わず手を挙げる時と同じように「ラケットの先まで自分の身体として」自在に扱うことができます。

4. 「支える筋肉」を明確にして動きを連動させる

動作の支点が「肩」になっていると、当然肩の筋肉に負担が集中します。

ですが、全身の運動連鎖が起きると、
実際の動作支点は「みぞおち」付近に変わっていきます。

肩だけで頑張るのではなく、体幹を支点にして動くことでブレなく力を伝えられるようになります。

例えば、次のように動かしてみてください👇

  • 肩を支点にしてラケットを振り上げる
  • みぞおちを支点にしてラケットを振り上げる

後者の方が、余計な力が抜けてスムーズに動かせる感覚があるはずです😊

力の方向としては黄色矢印の感じ

 


5. 使えていなかった筋肉とは?

支点として機能していなかった理由を探ったところ…
「腹横筋上部」の弱さが関係していました。(みぞおちを運動視点とした動き)

 

日頃から腹筋トレーニングをされているとのことでしたが、実は…

  • 肋骨の下部〜お腹周り(中部・下部)はしっかり鍛えられている
  • でも、肋骨の間(上部)の筋力がやや弱い

この“隠れた弱点”が支えの不安定さに繋がっていたのです。

 

▫️腹横筋って?

腹横筋は、腹部を「輪っか状に引き締める」筋肉。

 
横向きに走っており、肋骨と骨盤を内側からつなぐ“天然のコルセット”のような存在です。

特に腹横筋上部が弱いと、

前後方向に肋が開き、仰向けになったときに下部肋骨が浮き出たように見えます。

ここが整っていないと、いくら他の腹筋群が強くても体幹が“支点”として安定してきません。

 

実際に。

腹横筋上部を確実に使える筋力強化を20回ほど行って頂いたところ、今まで使えていなかった、とご実感されていました😊

 

ここから、もう一声👍

腹横筋を運動連鎖させるためにある筋肉達を加えて運動連鎖を完成させます✨

 


6. 腹横筋上部と連動して使いたい筋肉たち

体幹をしっかり支点にするには、腹部と連動して働かせたい筋肉があります。

▫️使いたい筋肉は?

  • 脊柱起立筋
  • 大臀筋
  • ハムストリングス

背中側の筋肉で引っ張り、前からは腹筋で支える。

【引用:スポーツ・バイオメカニクス入門 絵で見る講義ノートp.34】

この「前後から挟む」ような安定感が、肩周りの過剰な緊張を防ぐのです。

背部の筋肉で後に引っ張り、前から腹部の筋肉で支えることで「支えられ」動きにブレがなくなるので“稼働”を最小限にすることができ疲労軽減につながる✨

 

これらの筋肉も働き、運動支点である“みぞおち”が安定すれば、肩の筋肉は「支える」役割から解放され、動きに集中できます。

 

使う筋肉を変えると、使い方が変わりフォームも調整する必要があるので馴染むまではしばらくかかります。

 


7. “使えていない筋肉”は人によって違う

今回のケースでは「腹横筋上部」でしたが、人によって弱い筋肉は異なります。
特に同じ姿勢が多い職種の方は似た傾向がありますが、完全に同じパターンはありません。

また、

正しく筋肉の働きをご自分で感じて

②その感覚で継続的に刺激が入らなければ

筋トレの効果も出にくい

ことがよくあります。

 

特に、①を感じ取れないまま、形だけ繰り返すことにより

✅代償して働く筋肉の強化になっている

✅異なる動きのパターン習得になっている

ことも起こります。

 

私がお客さまのからだ創りにおいて

一番注力している

のがこの①の部分です。

 

私が一緒に行っている時は「働いている感じがある」けれど、

一人だと「うまくいっているかわからない」

というお言葉が聞かれた時はほぼこの①の感覚をご自身で”しっくり””ピンとくる”まで感じられていないことが要因です。

これでは繰り返して頂いても結果が出ません。

 

ですので、

言語で伝えるだけでなく

道具や触覚などを駆使してその方が”思考”ではなく”からだ”で感覚を感じとれるまで色々試します✨

(言語で理解しようとするとからだの感覚とはズレて認識してしまうことが多いから)

 

ご自身のからだの感覚ほど、最強の”指揮者”はいませんから!

 


🔸最後に

もし、この記事を読みながら
「これ、自分にも当てはまるかもしれない」
「実は同じような違和感を感じていた」
そんなふうに思う瞬間が少しでもあったとしたら──

それは、からだからの小さなサインかもしれません。

 

一見するとただの“疲れ”や“クセ”に見える動きも、
丁寧に見ていくことで、意外なところに原因があったり、
思いがけない筋肉の働きが関係していることがよくあります。

 

誰かと比べる必要はありません。

 
「今の自分のからだは、どんなふうに使えているか?」
「無理なく、心地よく動けているか?」


そんなふうに、まずはご自身の感覚と向き合ってみてください。

 

もし、
・腕を上げるとすぐ疲れてしまう
・肩や首にいつも同じような張りを感じる
・一度違和感が出ると、なかなか抜けない
といったお悩みがあるようでしたら、どうぞ一度ご相談ください。

 

施術では、実際に動いていただきながら、
どの筋肉が主に使われていて、どこがうまく働けていないかを、
細かく丁寧に分析していきます。

 

「何かがおかしいと感じるけれど、何が原因かわからない」

「どう自分の身体のことを聞いて良いかわからない・・・」

 
そんな状態でモヤモヤしている時間を少しでも短くして、
“本来の心地よい動き”に戻れるよう、一緒に探っていけたらと思っています😊

 

あなたの身体の声に、そっと耳を澄ませるきっかけとして、
このブログがその一歩になればと願っています☘️

 


❓よくいただくご質問

Q. 自分の症状が相談してよいものか、わかりません…

A. はい、大丈夫です。
「この程度で相談していいのかな…」と思うような内容でも、実際にお身体を見てみると、意外な要因や改善のヒントが隠れていることも多くあります。
不安や違和感があるうちに見ておくことで、より早く整えやすくなりますので、どうぞお気軽にご連絡ください。


Q. トレーニングをしているのに、いまひとつ成果が出ません…

A. 筋トレやセルフケアを日々頑張っている方ほど、「効かせたい筋肉にうまく刺激が入っていない」というケースも見られます。
からだの使い方や動きの順序が少し変わるだけで、同じトレーニングでも効果が大きく変わってくるんです。
ご自身の現状に合った“効く形”を一緒に探っていきましょう。


Q. 動作分析って、どんなことをするんですか?

A. 実際にからだを動かしていただきながら、「どの筋肉が今働いていて、どこが働けていないか」「どの部分に無理がかかっているか」などを細かく観察・確認していきます。
分析といっても堅苦しいものではなく、会話を交えながら一緒に確認していくイメージですので、初めての方でもご安心ください😊

📍アクセス

東京都北区赤羽(赤羽駅から徒歩5分)
※プライベート空間のため、住所詳細はご予約後にご案内いたします。

🕒 営業時間

  • 水曜:10:00–12:00
  • 木・金・土曜:10:00–12:00 / 13:00–16:30

   

おすすめ記事