ー3週間以上続く首の痛みが改善した、全身からのアプローチとはー
2025.6.30 読了目安:13分です
3週間以上続く首の奥の痛み。
ストレッチやセルフケアをしても変わらないとき、
「何が間違っていたんだろう…」と不安になってしまうこと、ありませんか?
今回は、まさにそんな状態で来院された方の施術から見えてきた
“意外な改善されなかった原因”
と
“身体の変わり方”
についてご紹介します。
🔹首の奥が痛い…でも、首だけを見ていても変わらなかった
40代女性。
主訴は「首の奥が3週間以上痛み、取れない」とのことでした。
ご自身でも、私のセルフケア動画を参考に
- 前鋸筋のセルフケア
- 肩甲骨まわし
- 胸や脇などのストレッチ
- ウォーキング
…など、いろいろと試してみたそうですが、
よくなってもまた戻ってしまう・・・
と変化が持続しなかったそうです。
お話を伺うと、最近は忙しく、パソコン作業での長時間座位が続き、運動もできていないとのこと。
ですが、身体をみせていただくと、想像以上に首以外の場所が大きく関係していたことがわかりました。
🔹実際の身体の状態はどうだったか?
施術での所見を、少し専門的な内容も交えてご紹介します。
首周りの筋肉も勿論緊張は高まり柔軟性はかなり低下していたのですが・・・

これらの緊張は下記の緊張や筋肉と筋膜の滑走性低下などにより”緊張が抜けない”状態となっていました。
- 肩甲骨と胸郭(肋骨まわり)の動きがかなり悪く、
肩甲下筋・前鋸筋は癒着状態。

- 胸まわりの筋肉(大胸筋・上腕二頭筋)も縮こまり、
首まわりの筋肉にまで緊張が波及していました。

- 骨盤まわりの支えが抜けてしまっており、
頚椎が”前に出るしかない状態”が続いていたようです。

- 内もも(内転筋群)や股関節まわりもかなり縮こまり、
土台そのものが崩れていた印象でした。

このような状態だと、
「どんなに首をストレッチしても、そもそも首が“乗る場所”がない」
ため、痛みや違和感はなかなか変わりません。
🔹施術のポイント:首から離れて、全身から整える
まずは、下半身とお腹まわりから。
- 内転筋群、ハムストリングス、大腿四頭筋、腹筋群
- 大臀筋や腰背部の連動
を丁寧に整えたことで、身体の“支柱”が安定し始めました。
次に、滑走性の低下していた
- 前鋸筋
- 広背筋
- 腹斜筋
などの筋膜の動きも改善。
最終的に、肩甲骨や肩まわりの
- 小円筋・棘下筋・棘上筋
- 上腕二頭筋・大円筋・大胸筋・三角筋 なども調整し、
全体の力の伝わり方が滑らかになるように整えていきました。
ここまで緊張が抜けてくると、僧帽筋、肩甲挙筋、胸鎖乳突筋など首の筋肉も軽く整える程度で緊張緩和しました。
🔹施術後の身体はどうなったか?
調整後は、
- 肩甲骨が自然に下がり、
- 胸郭がしっかりと起き上がり、
- 首がスッと上方に伸びるようになり、
- 痛みも感じない
ですが、これはあくまで“整った直後”。
ご本人の背部の筋力はまだ弱く、同じような生活が続けば再発の可能性は十分にありました。

🔹セルフケアとして取り入れていただいたこと
① 呼吸で胸郭をゆるめるワーク
椅子に座ったまま、
肋骨下部にタオルを挟んで壁と固定。

骨盤の延長線上に首を乗せるように、上肢と胸を脱力。
その状態でゆっくり呼吸していただくと…
「首が引っ張られてる感じがなくなりました」
「呼吸がすごく楽です」
と、ご本人も変化を実感✨
感じてもらう理由は、
この“楽な感覚”を日常に持ち帰っていただくためです。
② 股関節の力を取り戻すトレーニング
立位で大臀筋の収縮が見られなかったため、
ワイドスタンスのスクワットを、胸椎に棒を当てて正しいフォームで実施。

首〜背中〜お尻〜太もも裏が連動して働くように
意識してもらいました。

スクワット後、立位になってもらうと。
肩甲骨の位置がさらに整い、自然と背部が引き下がり肩甲骨が下がっている感覚を感じられておられました。

🔹体感を通して見えてきたこと
今回のケースでは、
「首の痛みがケアしても取れなかったのは、整えても支える土台が弱まってしまっていた」というのが大きなポイントでした。
見えている部分だけを整えても変わらないとき、
実はもっと奥深く、身体の土台や連動にヒントがあることがあります。
どんな年齢でも、どんな状態からでも、
身体は変わり続け、整ってゆくことができるものです。
そして。
痛みが続いて焦りや不安なども強く感じることもあるかも知れませんが、一旦深く深呼吸して頂き、
「なぜ今この状態がつくられているんだろう?」
という問いを。
責めるためではなく、身体との対話のきっかけとして使ってあげてみてください☺️
🔹セルフケア動画はこちらから
📹【首の奥が痛いときに】
🔹よくあるご質問:Q&A
Q1. 首の痛みがあっても、運動しても大丈夫ですか?
A. 状態によりますが、動いて痛みが増す、頭に響く、といった明かに動きにより悪化している感覚がなければ様子を見ながら動かしてみてください。動かすことで血流が改善されますので安静にし続けることも悪化に繋がることがあります。
Q2. 呼吸で首がラクになるってどういうことですか?
A. 呼吸は、身体を内側から支える筋肉の連動性を引き出しやすいです。(腹横筋・多裂筋・横隔膜・骨盤底筋)これらの筋肉が働くことで、脊椎を支える力が起こりやすくなります。また、脊椎が支えられることで胸郭の動きも改善し胸周りの筋肉も緊張が解けやすくなります。
これらは、首の筋肉がゆるむ方向に進む、状態ですので、首が楽になりやすいのです✨
Q3. セルフケアだけで改善できますか?
A. 軽度の場合や、初期の不調であればもちろん改善できることも多いです。
基準は、ケアをして「効果を感じ」「日々状態が変化し改善している」かどうかです。筋肉の特性上2.3週間痛みが取りきれない場合は全身状態バランスをよく見て頂き、数ヶ月にも及ぶ場合は代償動作や硬直が増し続けますので一度ご相談頂くことをお勧めします。
🔹最後に
「ただの首の痛みだと思っていたけど、
こんなに全身が関わっていたとは思わなかったです」
これは、ご本人の実際の感想です。
今、感じている違和感や不調も、
見方を変えれば“身体と向き合うチャンス”になります。
あなたの中にも、まだ眠っている“整う力”があります。
この内容を読んで、
「自分にも当てはまるかも」
「今の自分の状態、首だけではないかも知れない」
と感じた方は、ぜひ気軽にご相談くださいね☺️
あなたと一緒に、
“身体の声が自然と響く場所”を探していけたらと思っています。
📍アクセス
東京都北区赤羽(赤羽駅から徒歩5分)
※プライベート空間のため、住所詳細はご予約後にご案内いたします。
🕒 営業時間
- 水曜:10:00–12:00
- 木・金・土曜:10:00–12:00 / 13:00–16:30

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